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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

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農業賦役

アルバイトを始めました。働くって大変ですね…。更新はまた遅れ気味になりそうです。来年度までにHP完成できるかな…。



<農業賦役>

領民は、領主に対して大きく分けてふたつの義務を持っていました。ひとつは貢租で、これは保有地での生産物の一部を納めることでした。もうひとつの義務として賦役労働がありました。賦役労働には、大きく分けて三つの種類があり、ひとつは直営地での農作業、領主が使う品物の製造、農作物や製造物の運搬でした。ここでは農業賦役について記します。農業賦役は、領主の直営地を農民が無償で耕作するというのものですが、いまだ農業生産率が低かった農村で、貴重な労働力を奪われる賦役は、大きな負担でした。

 

農業賦役は、賦役の形態によってふたつの区分がなされます。ひとつは賦役労働が日数を基準に決められるもので、これは週に約3日ある週賦役が中心でした。週賦役の他には、およそ2~6日の耕作賦役、半月から一月の季節賦役がありました。また、賦役の日数が定められておらず、領主の恣意によって決められる荘園もあり、農民の隷属性が非常に高いものだったことがわかります。もうひとつは定地賦役を呼ばれるもので、これは各マンスに割り当てられた直営地を、農民が全て管理するというものです。このときに使う種子は領主が提供し、生産物は全て領主のものとなりました。

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