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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

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肉食日と精進日

中世の人々には食事に関して多くの宗教上の制約がありましたが、そのひとつに肉食禁止の日があります。これは一年のサイクルのものと一週間のサイクルのものがあります。一年のリズムとしては、四句節、降臨節、そして祝日の前日があります。

四句節は復活祭(春分の日の後の最初の満月の次の日曜日)の前の40日間(日曜を除く)のことで復活祭の6週間と4日前、灰色の水曜日から始まりました。降臨節(11月30日に最も近い日曜日からクリスマスイヴまでの約4週間)と共にこれらの期間中は、肉はおろか卵やチーズなどを食べるのも禁止されました。祝日の前日の場合は、卵やチーズを食べることが許されました。一週間のうち、主に金曜日が精進日、つまり肉食禁止の曜日とされ、地域によってこれに水曜日、土曜日が追加されました。

さて、これらの日々に中世の人々の食卓に並んだのは魚でした。貧しい人々は保存が利き、安価であったニシンを中心に食べ、裕福な人々は彼らより新鮮な魚を手に入れることができました。魚は河川、海、養魚池などで獲られ、燻製や干物、塩漬けにされ、あるいはす生のまま売られました。
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