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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

コミューン運動 その1



<コミューン運動>

11世紀以降、多くの都市に都市慣習法が定められました。この慣習法成立は、コミューン運動と呼ばれる都市住民の運動が直接の引き金となりました。10世紀からの中央権力弱体化により、各地では権力や領土をめぐって、諸侯や騎士の間で戦争が絶えませんでした。また、都市の領主の恣意により都市住民の権利や財産が侵害されることも問題とされていました。こうした中、都市住民は都市領域の平和と領主の恣意性の排除を求め、各都市で運動を広げていったのです。

コミューン運動は、都市住民が中心となって展開したもの、司教や伯などの都市領主が先導したもの、都市領主と住民が協力して行われたものなど様々でした。また、武力を伴っての、市民による強硬なコミューン運動は例外として知られるだけであり、多くの都市では都市領主が頃合を見計らって運動を懐柔していきました。このように運動形態が多様であったため、都市住民の自治の具合や領主の権力範囲などは都市によって様々なものとなりました。また、王権とコミューン運動との関わりも様々でした。たとえばフランスでは一時、王領地内でのコミューン運動は制限されましたが、後には経済的利点などを考慮して奨励されました。これは、コミューン運動の容認の見返りとして都市に軍役を義務づけ、王を頂点とする封建制のピラミッドの中に都市を取り込もうとしたのです。 



はい~、最近は都市で攻めております紗瑠々です。現在製作中のHP「紗瑠々の資料館」は、できれば4月までに完成させたいと思っております。これまでのブログ「紗瑠々の資料室」の記事を中心に、同じく中世ヨーロッパについてのHPとなります。

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