忍者ブログ

チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


水車 「舟水車、橋水車、潮力水車」

今日は暑かったですね。(関東在住)最近は涼しくなったと思っていたんですが…まぁ、夜はぜんぜんマシになりましたが…。中世の人々は(今の日本のような殺人的な気候ではないにしろ)気候をすべて直に受けて生きていたんですよね。たくましいことです。



前回紹介した二種類の水車以外に特赦な形状をした水車があります。まずは舟水車。その名のとおり舟の舷側に水車がとりつけてあり、舟上に設置された臼で製粉を行います。古代ローマ時代からあったとされており、ゴート族の攻撃で通常の水車が使えなくなった際にベリサリウスという将軍が考案したものだと言われています。中世になるとヨーロッパ広域に普及し、12世紀後期、セーヌ川ではパリ周辺に70隻が置かれていました。また、中世盛期になると臼や歯車などの機構を舟から移して、橋の下に水車を設置する橋水車も登場しました。

また、沿岸部では潮の満ち干を利用して水車を回すものがありました。河口などにダムをつくり、干潮時に水門を開けて車輪を回すのです。13世紀、イギリスには38台の潮力水車がありました。しかし、11世紀末のイギリスには5624台の水車があったとされていますので、このような型の水車は非常に稀だったといっていいでしょう。

  ▼舟水車

 Plavajoci_mlin_na_Muri.jpeg 

▼橋水車
 
 DzSC00043.JPG

 

PR