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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

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「白衣の騎士団」 コナン・ドイル



数日前、近所の図書館で借りたものを読了しましたので紹介など。時代は百年戦争前期、主要登場人物は、イングランド南部の修道院出身の従騎士アレイン、同修道院を追放された問題児ジョン、古強者の射手エイルワード、そしてアレインの主人のサー・ナイジェルの4人です。この物語は彼ら4人が、時には荒っぽく時には紳士的に冒険を繰り広げる痛快活劇です。彼らがイングランドを旅立つときからスペインでの会戦、ナヘラの戦いの直前までがこの話の筋になっています。

この本を読んでいると、佐藤賢一さんの「双頭の鷲」を思い出します。こっちではチャンドスや黒太子エドワードを、またベルトラン・デュ・ゲクランやティファーヌ・ラグネルなどをイングランド陣営から見ることになります。両方の本を読むと、話の裏側で何が起こっているのか想像しながら楽しく読むことができると思います。

原著に忠実なのか、名前を何度もフルネームで書いていたり、台詞もまどろっこしいものがありますが、それも見方によっては古典(実際100年前の著作ですが)を読んでいるようで、中世っぽい感じに浸れるかもしれません。騎士道などからり美しく描かれていますので、軽く中世の本でも読みたいと思った方にピッタリの作品だと思います。姉妹本としてサー・ナイジェルの若かりし頃を描いた「ナイジェル卿の冒険」があるので、いずれ読んでみたいと思っています。

今回もttufさんのご紹介の本でした。素敵な本を教えてくださりありがとうございます!
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