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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

城の構造 「城門」

今回は城門です。これも、城壁や塔と並び、城の基本的防衛施設のひとつです。


<城門>

城壁で主意を囲んだ城の、外部との数少ない連絡口が城門です。人間の出入りがあることから、門は城の弱点であったため、他の施設に増して堅固に造られました。門前掘、あるいは環状堀を備えた城の城門には跳ね橋が掛けられました。これは城門の中に取り付けられた錘で跳ね橋を作動させるものでした。跳ね橋の隣に小型の橋が掛けられていて、来訪のあるたびに大型の橋をいちいち動かさなくともよいようにしたものもあります。

また、城門には出窓が設置されることもありました。この出窓には三つの働きがあります。第一に来訪があったとき、門番が門を開かずに相手と連絡を取るため。第二は門に火が放たれたときに水をそこから撒いて消火するため。第三に敵が城門に迫った際に、熱く滾った油や焼いた石を、敵の上に降らすためです。この出窓は城壁や塔にも備えられていることもありました。

門を特別強固にして守る必要のある場合には、門の両脇に門塔が設けられたり、狭間や狭間窓が大量に設置されました。落とし格子が取り付けられている門もありましたが、このような門は稀だったようです。この落とし格子は敵襲を受けた際に素早く門を閉じることができ、格子が溝に落ちて固定されると簡単には門は突破されませんでした。また、門の落とし格子が二重に設けられていることもありました。これは、ふたつの格子の中に敵兵を誘い込み、閉じ込めてから、頭上に攻撃を仕掛けるためのものでした。

▼「側塔・城門・出窓・跳ね橋・堀」 画像をクリックすると大きく表示されます。

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