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チリツモ【中世ヨーロッパ情報館】

"chiritsumo” 管理人チリが、中世ヨーロッパにまつわる情報を紹介していきます。

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中世人の肉食

中世の人々はかなり多くの肉を消費していました。中世後期の肉類の消費量は現在と比べても遜色ありません。つまり、一年間に50~100㎏の肉を食べていたのです。現在、欧州の肉類消費量は一年にだいたい80~100㎏ほどです。ちなみに、日本人の場合には50㎏を下回ります。中世が終わりを告げると肉の消費量は減少していき、もとの数字に戻るまでに数世紀を要しました。

豚・牛・羊が主な食用動物でしたが、その他にも鹿、猪、山羊、兎、鶏、鳩、鴨や白鳥、孔雀なども食卓に出されました。狩猟による食料獲得も重要なものでしたが、全体の中の割合は数パーセントに過ぎず、多くは家畜から肉類が供給されました。

中世初期には周囲に広がる森での豚の牧畜が中心でした。豚は都市でも飼われて残飯や生ごみの処理に一役買いましたが、同時に都市の不衛生を引き起こす要因ともなりました。時代が進むにつれ、豚の消費は減少していき代わりに牛が増加しました。これは動力源となり、乳をとれる牛の重要性が増したからだと考えられます。
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